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労働組合の団交申入に対して、会社が回答書に書くべき8つのこと

更新日:

労働組合から突然届いた団体交渉申入書に対しても、誠実な対応を行わなければ会社が不利になってしまいます。

労働組合には、憲法、労働組合法で、会社と団体交渉をする権利が保障されており、会社側(企業側)は、この団体交渉をする権利を侵害してはならないからです。

そのため、会社側(企業側)として、労働組合に対応するとき、労働組合が送ってきた団体交渉申入書に対して、回答を行うこととなります。

具体的には、「回答書」という書面を作成し、労働組合に送付します。

労働組合に送らなければならない回答書について、次のような法律相談が、会社側(企業側)からよくあります。

よくある相談

会社側(企業側)有利に進めるために、回答書にはどのような内容を記載すればよいのか。
書面で回答書を作成しなければならない理由は、どのようなものか。
書面で回答書を送付することと、電話で回答することのメリット・デメリット

特に、団体交渉申入書に対する回答は、「団体交渉の事前準備」という意味合いもあります。

回答書に、会社側(企業側)に不利なことを書きすぎてしまえば、団体交渉においてもその回答書が読み上げられ、団体交渉が、会社側(企業側)不利に展開されていまうおそれもあります。

そこで今回は、労働組合から届く団体交渉申入書に対する、会社側(企業側)の回答書について、例文、書式をふまえて、弁護士がわかりやすく解説していきます。

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企業の労働問題解決ナビを運営している「弁護士法人浅野総合法律事務所」では、多くの労働組合対応の解決実績を積み重ねています。

労働組合から団体交渉申入書が来てしまった会社に対して、回答書の書き方をアドバイスすることもあります。

弁護士
浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区)、代表弁護士の浅野です。

今回の解説では、団体交渉申入書に対する回答書を、早急に用意しなければならない会社に向けて、できるだけわかりやすく回答書の書き方を解説しています。

書式(ひな型・テンプレート)も示していますので、回答書を準備するのに期限がなく、弁護士への相談まで間に合いそうもない方は、参考にしてみてください。

回答書を送付する3つの理由

労働組合からの団体交渉の申し入れに対して、「回答を一切しない。」、すなわち、「無視」、「放置」というのは論外です。

団体交渉を行わなければならないことは、労働組合法という、労働組合を保護する法律に記載されています。

会社側(企業側)が、誠実に団体交渉を行わなければ、「不誠実団交(団交拒否)」と呼ばれる不当労働行為となり、労働組合法違反となってしまいます。

例えば、会社側(企業側)の応対が不適切であったことから、「団体交渉を拒否した。」と労働組合から主張され、不当労働行為となってしまった例を挙げます。

例えば・・・

団体交渉申入書が労働組合から送付されてきました。

顧問弁護士から、「団体交渉に応じなければ違法になる。」と聞いていましたので、不当労働行為については理解していました。

労働組合が指定してきた回答書の期限も迫っていたため、まずは電話で、「団体交渉を行うことはできない。」と労働組合に対して回答をしました。

その後、団体交渉の日程についてはあらためて調整して通知するつもりでしたが、参加を予定していた社長が多忙で日程が合わず、労働組合からも催促がなかったので放置してしまっていました。

ある日、突然、団体交渉拒否の不当労働行為であるとして、労働委員会に、不当労働行為救済申し立てがなされたとして呼び出されてしまいました。

このことからわかる通り、労働組合対応において、書面で回答書を作成し、送付することには、次の理由・メリットがあります。

回答したことを証拠に残す

「回答書」という書面によって労働組合対応を行うことによって、「回答した事実」と「回答内容」を、客観的な証拠に残しておくことができます。

団体交渉による話し合いで円満に終わればよいですが、団体交渉だけでは解決せず、不当労働行為救済申立て労働審判など、法的手続きに移行したとき、会社の主張を立証するためには、客観的な証拠が必要です。

会社側(企業側)に有利な内容の回答をするときには、団体交渉を申し入れられた当初から、一貫して同じ主張を繰り返していることを証拠に残しておくことで、会社側(企業側)の主張の信用性が増します。

逆に、「回答書」の内容とはまったく異なった主張を事後に行うこととなると、会社側(企業側)の信用性は著しく減退します。

「回答書」の記載内容は慎重に検討する必要があります。

回答を先延ばししない

労働組合との団体交渉は、会社側(企業側)にとって非常に気の進まないものでしょう。

回答書を作成しないと、つい放置してしまったり、回答を先延ばししてしまったりすることもよくあります。しかし、労働組合は、いつまでも待ってはくれません。

労働組合の設定した回答期限までに、一定の内容を記載した「回答書」を送付することを徹底することで、回答を先延ばしして、状況を悪化させないことを心がけましょう。

  • 回答ができない。
  • 回答をする必要がない。
  • 回答が間に合わない。

という場合であっても、その旨、及び、その理由を回答書に記載して、回答期限までに労働組合に送付するのが、適切な労働組合対応です。

「回答を待ってほしい。」というお願いをする「回答猶予申入書」を送付することも検討してください。

感情的な議論に乗らない

労働組合の中には、団体交渉や、その事前の交渉において、荒っぽい対応をする団体も存在します。

電話で回答を行い、その電話で労働組合の担当者と言い争いをしても、「水掛け論」になってしまう可能性が高いです。

具体的な交渉は、団体交渉の席上で行うようにして、団体交渉より前に具体的な交渉に入らないように、回答は「回答書」という書面の形で送付します。

会社もまた、特に社長は、労働問題について感情的な発言をしがちですので、一旦冷静になって、「回答書」の記載内容をじっくり検討してください。

回答書の文例(雛形・テンプレート)

労働組合からの団体交渉申入れに対して、会社が書面(回答書)で回答をすべき理由を理解していただけましたでしょうか。

それでは早速、実際の回答書の文例(雛形・テンプレート)を、弁護士がご紹介します。

文例(雛形・テンプレート)はあくまでも例であり、ケースに応じた記載内容の変更が必要となります。

平成○○年○月○日
○○○○労働組合○○支部
執行委員長 ○○○○殿
株式会社○○○○
代表取締役 ○○○○
回答書

貴組合から受領した平成○○年○月○日付け「労働組合結成通知書」及び同日付け「団体交渉申入書」に対して、当社の回答は、次の通りです。

貴組合が、上記書面によって当社に申し入れた団体交渉に応じます。日時は、貴組合の指定する候補のうち、「① 平成○○年○月○日 ○時~○時」を希望しますので、ご調整ください。

以上

この回答書の文例は、最も単純な、必要最低限の内容を記載したものとなっています。

団体交渉申入書に、労働組合の提案する議題や、労働組合側の主張が記載されていても、これに詳細な反論をするのは、団体交渉の場でよいでしょう。

その他、団体交渉申入書の内容によっては、次のような内容を、回答書に記載しておいたほうが、より円滑に、かつ、会社側(企業側)有利に、団体交渉を進めることができます。

回答書に記載しておくべき5つの内容

実際に回答書を労働組合に出すとき、回答書に記載すべき内容はどのようなことでしょうか。

弁護士が依頼を受けた場合に、労働組合対応を得意とする弁護士が作成する回答書を参考に、わかりやすく解説していきます。

あくまでも本番は団体交渉であり、回答書の段階で、疑問・不安な場合、書きすぎないほうがよい場合が多いでしょう。

【必須】団体交渉に応じること

まず、回答書に書くべき必須項目は、「労働組合の申し入れた団体交渉に応じる意思がある。」ということです。

冒頭で解説したとおり、団体交渉に応じないと、「団交拒否」の不当労働行為という、違法行為になってしまうからです。

回答書という客観的な書面の形で、団体交渉に応じることを示すことで、「団交拒否」、「不誠実団交」という責任追及をのバレルことができます。

  • 労働組合が団体交渉申し入れ時に主張している内容は、全く受け入れることができない。
  • 労働組合が指定した日程には、参加者の予定がつかない。

といったやむを得ない事情があっても、ひとまず、「団体交渉には応じる」という記載を、回答書で示します。

回答書に記載する内容は、例えば次のような文言です。

回答書

(・・・略・・・)

貴組合が申し入れた団体交渉に、当社は応じる意思があります。

(・・・略・・・)

もっと詳しく!

2回目以降の団体交渉では、第1回団体交渉における労働組合側の態度が不適切であった場合には、団体交渉を拒否してよいケースもあります。

例えば、労働組合の態度によって、2回目以降の団体交渉拒否することを検討すべきケースは、次のような場合です。

  • 労働組合が、団体交渉では議題とすべきではない事項に固執し続ける団体交渉
  • 労働組合の組合員が多数なだれ込み、暴力、暴動が予想される団体交渉(大衆団交)

団体交渉の日時についての回答書

団体交渉の日時について、団体交渉申入書に指定されていることが多くあります。

労働組合が提案する日時に団体交渉を行うことができるのであれば、「団体交渉に応じる」と書いた後に、次のように回答書に記載しましょう。

回答書

(・・・略・・・)

団体交渉の日時は、貴組合の提案する「平成○○年○月○日○時~○時」で結構です。

(・・・略・・・)

しかし、労働組合の提案する日時は、かなり差し迫った直近のスケジュールであることも多く、会社側(企業側)の参加者の予定が合わない場合もあります。

労働組合の提案する日時にあわせて、適当な参加者で対応し、会社側(企業側)不利に進んでしまうよりも、団体交渉の日時について、再調整をお願いした方がよいでしょう。

このとき、「団体交渉拒否だ!」という責任追及を避けるためにも、代替の日時を、複数提案するようにします。

労働組合の日時は、労働組合と会社の話し合いで決めるものであって、労働組合の指定に従わなければならないわけではないからです。例えば、次のような回答書を送付します。

回答書

(・・・略・・・)

団体交渉の日程について、貴組合からご提案いただいた日時は、いずれも会社側の参加者の都合がつきません。

つきましては、下記の期日で再調整いただけますでしょうか。なお、いずれの日程も予定が合わない場合には、これ以降の日時で、他の候補をご提案ください。

① 平成○○年○月○日 ○時~○時
② 平成○○年○月○日 ○時~○時

(・・・略・・・)

ポイント

団体交渉の時間を決めるときは、一般的に「不誠実な団体交渉だ。」とは言われない程度の、「2時間」程度の時間に限定するようにしてください。

そのため、回答書において日時を提案するときは、必ず、開始時刻とともに、終了時刻を記載するようにします。

また、会社側参加者の予定が合う日時をいくつか提案した上で、労働組合がいずれの日程もあわずに、さらなる再調整をするときは、それよりも後の日程をもらうようにしましょう。

団体交渉の場所についての回答書

団体交渉の場所についても同様に、労働組合が指定してくることが多いですが、必ずしもこれに従わなければならないわけではありません。

労働組合が、団体交渉の申入書でよく指定してくる場所は、例えば次のような場所です。

  • 労働組合(上部団体の合同労組)の事務所内
  • 会社内の会議室
  • 顧問弁護士の事務所

しかし、労働組合の事務所は「敵地」であり、お勧めできません。また、会社内の会議室で行ったとき、いざ「荒れる団交」となったときに、他の従業員に影響がでるおそれがあります。

団体交渉の場所もまた、話し合いで決めるべきものであることから、公共性の高い、第三者的な場所を、会社側(企業側)で用意することを、回答書で伝えましょう。

回答書の記載文例は、例えば次のようなものです。

回答書

(・・・略・・・)

団体交渉の場所は、会社付近の貸会議室を用意しますので、そちらで行うことを提案します。

ご同意いただける場合には、日時が決まり次第、会社の費用負担にて、貸し会議室を予約します。
(・・・略・・・)

注意ポイント

「費用負担は折半でお願いします。」と労働組合に回答すれば、「それでは無料なので、当労働組合の会議室でやりましょう。」となることが容易に予想されます。

貸し会議室は、都心部でも、1時間1万円~数万円程度で借りることができます。

団体交渉を、労働組合側に著しく有利な展開にしないための出費として、致し方ないものとおかんがえください。

団体交渉の参加者についての回答書

団体交渉申入書で、労働組合が、会社側(企業側)の参加者を指定してくることがあります。

例えば、「社長は必ず出席してほしい。」とか、「ハラスメントの直接の加害者となった○○部長の尋問を求める。」といったことです。

しかし、団体交渉の参加者は、話し合いで決めるべきものであって、会社側(企業側)参加者は、不誠実な団交とならない程度に、会社側が選択すべきものです。

参考
団体交渉の会社側(企業側)の参加者について、こちらをご覧ください。

団体交渉のルールは、当事者同士が話し合いながら決めていくものです。団体交渉の参加者を決定するにあたっては、会社が不利になることのないよう、戦略的に検討しましょう。

続きを見る

そのため、団体交渉の参加者について、あらかじめ、回答書で次のとおり回答しておいたほうがよいケースもあります。

回答書

(・・・略・・・)

団体交渉の参加者は、会社が適任と考える者を人選します。貴組合が参加を求めている○○部長は、団体交渉に参加することができません。

(・・・略・・・)

また、労働組合の組合員が多数押しかけて、団体交渉が円滑に進まないようなケースもあります。

荒っぽい、暴力的な団体交渉となることを避けるために、人数について、回答書であらかじめ警告しておくこともあります。

回答書

(・・・略・・・)

当社からは、団体交渉に、○○社長、○○人事部長、上司の○○の3名が参加します。

円滑な団体交渉の進行のため、貴組合においても、同数程度の参加人数としていただけますよう、あらかじめお願い致します。

(・・・略・・・)

団体交渉の交渉窓口についての回答書

労働組合団体交渉がはじまると、労働組合から会社にたいして、電話、FAX、メールなどさまざまな連絡方法で連絡がくることがあります。

しかし、闇雲にいろいろな手段で、さまざまな部署に連絡がくると、最悪の場合、会社の業務が妨害されてしまうおそれもあります。

一般の従業員には知られたくない労働問題についても、会社全体に波及してしまうおそれもあります。

残業代請求など、他の従業員も同様の請求をする可能性のあるテーマが団体交渉の議題の場合、交渉窓口の限定には細心の注意が必要です。

会社側(企業側)が、誠実な労働組合対応を行うためにも、交渉窓口を絞って、効果的な話し合いを行うべきです。

そこで、回答書に次のように記載して、連絡窓口を定め、労働組合に伝えておきましょう。

回答書

(・・・略・・・)

今後の本件に関するご連絡は、人事部長○○宛(電話番号xx-xxxx-xxxx)にご連絡いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。

(・・・略・・・)

労働組合対応を得意とする弁護士が、会社の代理人として団体交渉の依頼を受けるときは、弁護士を交渉窓口として一本化し、会社への連絡を拒んでも「不誠実団交」とはなりません。

団体交渉の連絡窓口を弁護士に絞るために、次のような回答書を労働組合に送付します。

回答書

(・・・略・・・)

貴組合が申し入れた団体交渉について、弁護士○○○○が受任しました。

今後の本件に関するご連絡は、弁護士○○○○宛にいただき、会社にはご連絡されないようお願い申し上げます。会社に直接ご連絡をいただいても、ご対応はいたしかねます。

(・・・略・・・)

労働組合への回答書は、労働組合対応を得意とする弁護士にお任せください

いかがでしたでしょうか。

今回の解説をお読みいただければ、労働組合対応を得意とする弁護士が、会社側(企業側)の立場にたって労働組合対応を行うとき、どのような回答書を作成、送付するのかがイメージできたのではないでしょうか。

文例(雛形・テンプレート)を多くあげましたとおり、回答書は、必ずしも「このように書かなければならない。」というルールはありません。

団体交渉における話し合いをうまく進めるためにも、会社側(企業側)の意図が、労働組合に明確に伝わる回答書が重要となります。

労働組合対応を得意とする弁護士法人浅野総合法律事務所では、会社側(企業側)での労働組合対応に注力しています。

回答書の記載内容にお迷いの会社や、団体交渉対応自体を弁護士に依頼したい会社は、ぜひ当事務所の初回の法律相談をご利用ください。

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まとめ

企業の労働問題解決ナビをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

今回の解説では、当事務所の労働組合対応を具体的にイメージしていただくため、当事務所が実際、過去に利用した「回答書」の例をもとに、わかりやすく解説しました。

解説をお読みいただければ、次のことをご理解いただけます。

労働組合に対して書面で回答書を送付すべき理由
労働組合に対して送付すべき回答書に記載すべきこと
労働組合に対して送付すべき回答書の具体的な文例(雛形・テンプレート)

この解説に紹介した書式は、あくまでも例です。事案に応じて、会社の状況に応じて、変更、修正が必要となります。

企業側(会社側)で、経営者目線に立った労働組合対応は、当事務所の弁護士にお任せください。

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