労働審判・組合対応・団体交渉に強い弁護士

企業の労働問題解決ナビ

労働審判

「残業代請求」の労働審判で、会社側の答弁書の書き方とポイント

更新日:

労働審判で、労働者から「残業代が未払いである」として残業代請求を受けたときに、会社が提出すべき答弁書の書き方とポイントを解説します。

労働審判では、答弁書によって、労働審判委員会に対して、会社の主張をわかりやすく伝えることが必須です。これは「残業代請求」の労働審判でも変わるところはありません。

よくある法律相談


残業代請求の労働審判における、答弁書の書式(雛形・文例)がほしい。
残業代請求の労働審判で、答弁書に特に書いておかなければならないポイントはどのようなものか。
残業代請求の答弁書について、作成・提出を弁護士にお任せしたい。

残業代請求の労働審判の場合には、特に、タイムカードなどの証拠が多く提出されるため、わかりやすく会社の反論を説明できる答弁書が必須となります。

今回は、残業代請求を労働審判によって争うとき、会社側(企業側)が作成、提出すべき答弁書の書き方とポイントを解説します。

参 考
労働審判で「残業代請求」を争うときの4つの減額ポイントは、こちらをご覧ください。

労働審判で割増賃金(残業代)を請求された場合、その金額が適切な算出方法に従って計算されているか、客観的証拠が存在するか、そもそも残業代が発生する場合か、といった多くの検討を、第1回期日までの限られた時間内に行う必要があります。

続きを見る

参 考
労働審判における答弁書の書き方の基本ポイントは、こちらをご覧ください。

会社側が労働審判で争うにあたって、適切な答弁書を作成、提出するために注意すべきポイントを解説します。労働審判への対応にお悩みの会社様は、企業の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

続きを見る

「労働審判」のイチオシ解説はコチラ!

労働審判

2018/8/7

労働審判で「解雇」を争われた会社が検討すべき、解決金の相場

労働審判における解決金には、労働審判委員の心証によって一定の相場はあるのの、労働法の法律・判例に照らして労働審判委員会の心証形成が適切であるか、労働審判で解決せずに訴訟に移行した場合に経済的合理性があるかといった多くの観点から、方針決定します。

ReadMore

労働審判

2018/8/6

会社側(企業側)で労働審判を解決するのにかかる期間は?

労働者との間で労働問題が拡大しそうな場合、企業側の労働問題に強い弁護士へご相談ください。労働審判は短期間で終了する制度であるものの、労働審判の解決予想をある程度行うことができれば、労働審判より以前の話し合いにより和解を進めた方が良いケースも。

ReadMore

労働審判

2018/8/6

会社側の労働審判対応が得意な弁護士の3つの選び方

労働審判に立ち向かわねばならないという場合に、パートナーとなる弁護士の選び方について解説します。労働審判への対応に苦慮されている会社様は、企業の労働問題に強い弁護士へ法律相談ください。

ReadMore

労働審判

2018/8/6

労働審判を申立てられた会社は、なぜ早急に準備しなければならない?

労働審判を申し立てられたことをきっかけに、会社の労務管理の手法が労働法に沿ったものになっているかどうか、今一度点検してみてください。労働審判への対応にお困りの会社様は、企業の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

ReadMore

労働審判

2018/8/6

労働審判は「非公開」が原則!会社の秘密を守るための対策は?

労働審判を会社側が申し立てられた場合、傍聴、公開と、できる限り労働審判に至る経緯、労働審判手続きにおける解決内容を第三者に知られないようにする方法を解説します。労働審判を申し立てられた場合、早急に会社側の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

ReadMore

労働審判

2018/7/30

労働審判で「残業代請求」された会社が主張すべき4つの減額ポイント

労働審判で割増賃金(残業代)を請求された場合、その金額が適切な算出方法に従って計算されているか、客観的証拠が存在するか、そもそも残業代が発生する場合か、といった多くの検討を、第1回期日までの限られた時間内に行う必要があります。

ReadMore

労働審判

2018/8/7

「残業代請求」の労働審判で、会社側の答弁書の書き方とポイント

残業代請求を労働審判によって争う場合に、会社側が作成、提出すべき答弁書の書き方とポイントについて解説します。労働審判で残業代を争うことを検討している会社様は、企業側の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

ReadMore

労働審判

2018/8/6

労働審判の24条終了と、労働審判での解決が適切でない労働問題

労働審判での解決が不可能、もしくは、不適切な労働問題と、労働審判の24条終了について解説します。労働審判への対応にお悩みの会社様は、企業の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

ReadMore

労働審判

2018/8/2

解雇トラブルで、訴訟と労働審判の違いと、解決金の相場の違いは?

労働者が解雇事案を争う場合に選択される法的手続として、最も一般的なのが、労働審判と訴訟でしょう。労働審判と訴訟で、どのような違いがあるのか、また、解決金による解決となる場合に、どのような違いがあるのかについて解説します。

ReadMore

労働審判

2018/7/29

労働審判の答弁書の、会社側(企業側)の5つの基本ポイント

労働審判の答弁書の期日と書き方について解説します。事実に関する認否、会社の法的主張を記載することとなりますが、会社の法的主張を適切に記載するためには、労働法に関する正しい理解と、判例・裁判例に対する適切な情報収集が必要となります。

ReadMore

企業の労働問題解決ナビを運営している「弁護士法人浅野総合法律事務所」では、「残業代請求」を争う労働審判を解決してきた実績が、豊富にございます。

弁護士
浅野英之
弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区)、代表弁護士の浅野です。

労働審判で残業代請求を受けてしまったとき、答弁書をどのように書いてよいか、どのようなポイントに注意すべきか、お悩みの会社が多いのではないでしょうか。

残業代請求は、労使の対立が激しくなりがちですので、労働審判の期日にのぞむ前に、会社の考え方を理解してもらいましょう。

「残業代請求」の答弁書に記載すべき「事実の認否」

残業代請求を労働審判で争う場合には、タイムカードや日報など残業時間を立証するための多くの証拠が提出されます。

これに対して会社側(企業側)が有効な反論をするためには、会社側(企業側)が、労働者側の主張とは異なる具体的な労働時間を証明する必要があります。

そこで、証拠にもとづいた、具体的事実に対する「認否」を記載しなければなりません。

「労働時間」と「把握方法」を説明する

労働者の労働時間(残業時間)を把握する義務は会社側にあります。

「労働者側が証拠提出したタイムカード通りの労働時間ではない」と、会社側(企業側)が反論して争うときは、答弁書において、実際の労働時間とその把握方法を具体的に説明しましょう。

会社側(企業側)で主張する労働時間(残業時間)について、計算式やエクセルシートなどを利用して、説得的に説明する必要があります。

反論を基礎づける証拠を収集する

労働者側の主張する労働時間(残業時間)が、実際とは異なると主張するときには、タイムカード、日報など、労働時間を立証する証拠を収集してください。

特に、労働者側の主張する労働時間(残業時間)がタイムカードにもとづく場合には、タイムカードの信用性の高さに配慮して、より決定的な証拠が必要です。

タイムカードは、残業代立証のためのとても重要な証拠とされており、特段の事情がない場合、タイムカードの通りの残業時間と判断されるからです。

「残業代請求」の答弁書に記載すべき「法的主張」

「労働者が何時間働いたのか。」、「どれだけ長時間の残業があったのか。」という点についての答弁書の記載は、いずれも「事実」です。

これに対して、「労働者の主張するような残業代請求の考え方はおかしい。」と反論したいとき、それは、「事実」ではなく「法的な主張」です。

「残業代請求」で、会社側(企業側)が答弁書に書いておくことを検討すべき「法的な主張」は、多種多様なものがあり、労働法と裁判例の専門的な知識が必要となります。

検討すべき「法的主張」

会社側(企業側)から、答弁書に書いてほしいとのご依頼がある「法的主張」として、特に多いのは、次の2点です。

ポイント

  • 「管理監督者」であるため、残業代は発生しないという「法的主張」
  • 残業代を事前に基本給に含むことを合意しているので、残業代は発生しないという「法的主張」

また、これ以外にも、労働基準法には、会社側(企業側)が残業代を支払わなくてもよくなるケースとして、次のような定めがあります。

ポイント

  • 事業場外みなし労働時間制
  • 裁量労働時間制
  • 変形労働時間制
  • フレックスタイム制

答弁書に記載する「法的主張」の注意点

しかし、ここまで列挙してきた「法的主張」答弁書に記載できるのは、労働審判によって残業代請求をされてしまう前から、その制度を利用して残業代をなくそうと努力して準備してきた会社だけです

というのも、いずれの制度であっても、残業代を発生しないようにしようとすると、みたすべき法律上の要件があるからです。

「残業の黙認」を回避するための労働審判の答弁書

残業代は、会社が労働者に対して残業命令を発し、これにしたがって労働者が残業を行ったときに初めて発生します。

会社側(企業側)が「残業代請求」の労働審判の答弁書に記載しようとする、よくある主張として、「残業命令をしていないのに労働者が勝手に残業をした。」という反論があります。

しかし、会社が明示的に残業を命じていないとしても、会社が労働者の残業を黙認してれば、「黙示の残業命令」があったと評価され、残業代請求が認められます。

「残業命令を行っていない」と反論したい会社は、労働審判の答弁書で、あわせて、次のことを記載してください。

ポイント


会社側(企業側)が、残業を黙認していないと評価できる具体的事実
例えば・・・
残業する従業員に対して、帰宅命令を出した事実、回数、日時
残業を禁止する旨の、客観的証拠(書面、メールなど)に残った注意、指導

「タイムカードがない」ケースの労働審判の答弁書

タイムカードがない場合でも、労働者による残業代請求が認められないわけではありません。

むしろ、労働時間を把握する義務は会社側(企業側)にあるため、どのような方法でも労働時間を把握していなければ、労働審判において会社側(企業側)に不利な解決となるおそれがあります。

注意ポイント

労働者側が残業代請求を労働審判によって申し立てる場合、タイムカードがない場合であっても、さまざまな証拠によって、労働時間(残業時間)を立証しようとします。

労働者側が、残業時間の立証に活用する証拠は、例えば・・・

  • 労働者自身が労働時間を記録したメモ
  • 会社内の時計の写真
  • パソコンのログオン履歴

など、労働者側だけでも入手できる証拠でおこなってきます。

特に、労働者側に、残業代請求を得意とする弁護士がついている場合、タイムカードがないからといってあきらめることはないでしょう。

ただ、会社側から言わせれば、これは労働時間そのものを立証する証拠としては決して強いものではありません。

労働審判の答弁書では、これらの証拠が示す時間と、実際の労働時間とが異なることを証明する具体的な事実を記載します。

例えば・・・

労働者の記録したメモによれば労働していたとされる時間に、実際は同僚と一緒に飲みに行ったことが明らかとなれば、労働者の証拠提出したメモの信用性は大幅に下がります。

答弁書の記載のポイントは、できる限り具体的な事実を記載することです。

答弁書で、単に「証拠の信用性がない。」と書くだけでは取り合ってもらえませんから、矛盾点をつく具体的な事実を列挙するよう心掛けましょう。

「残業代請求」の労働審判への対応は、弁護士にお任せください

労働審判で、労働者側から「未払い残業代」を請求された会社は、企業の労働問題に強い弁護士へ、法律相談ください。

今回解説した、「残業代請求」の労働審判における答弁書のポイントでもわかるとおり、労働審判申立書に的確に反論するためには、「減額ポイント」についての正しい理解が必要です。

そして、会社側(企業側)で、労働審判による「残業代請求」の事実を知ったときには、答弁書を作成する時間は、それほど多くは残されていません。

当事務所では、「残業代請求」の労働審判を数多く解決してきた実績を生かして、短い準備期間であっても、有効な反論を答弁書に記載します。

FLOW
kaigi
ご相談の流れは、こちらをご覧ください。

弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区)では、労働問題と企業法務しています。 会社で、常日頃から問題となる労働問題と企業法務に特化することで、会社を経営する社長、人事労務の担当者の目線に立って、親 ...

続きを見る

弁護士への法律相談予約はこちら

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、労働者から残業代請求を受けた会社のための、答弁書の書き方とポイントについて解説しました。

この解説をお読みいただけた皆さまには、次のことをご理解いただけます。

解説まとめ

「残業代請求」の労働審判における、答弁書の重要性
「残業代請求」の労働審判で、答弁書に記載しておくべき「事実の認否」のポイント
「残業代請求」の労働審判で、答弁書に記載しておくべき「法的な主張」のポイント

会社側で労働審判において残業代請求に対抗する場合には、いざ労働審判が申し立てられたことを知ってから対応するのでは、時間的に非常に短く、十分な準備は困難です。

労働基準法によって残業代を支払わなくてもよい方法を反論するときには、特に慎重な配慮が必要です。

会社側の労働問題は、
弁護士にご相談ください。
経営者の気持ちがわかる弁護士が、
「二人三脚」で親身にお話をききます。
お問い合わせはこちら

-労働審判
-

Copyright© 企業の労働問題解決ナビ , 2018 All Rights Reserved.