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団体交渉・労働組合対応

業務時間中の労働組合活動・在籍専従を求められた…会社の対応は?

更新日:

労働者は、会社に雇用されて、賃金を受け取ることによって、業務時間中は、会社の業務に専念しなければなりません。これを「職務専念義務」といいます。

しかし、会社が労働者を、この「職務専念義務」によって縛ることができるのも、業務時間中(就業時間中)に限られます。

つまり、業務時間中以外は、労働組合の組合活動を行っても、プライベートを満喫しても、会社に迷惑をかけない範囲においては、労働者の自由だ、ということです。

そこで今回は、「職務専念義務」の及ぶ業務時間中(就業時間中)に組合活動をすることを求められたり、「在籍専従」を求められたりしたとき、会社側(企業側)の適切な対応について説明していきます。

参 考
労働組合から「便宜供与」を求められた会社側の適切な対応は、こちらをご覧ください。

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2018/8/10

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2018/8/13

業務時間中の労働組合活動・在籍専従を求められた…会社の対応は?

労働者は、会社に雇用されて、賃金を受け取ることによって、業務時間中は、会社の業務に専念しなければなりません。これを「職務専念義務」といいます。 しかし、会社が労働者を、この「職務専念義務」によって縛ることができるのも、業務時間中(就業時間中)に限られます。 つまり、業務時間中以外は、労働組合の組合活動を行っても、プライベートを満喫しても、会社に迷惑をかけない範囲においては、労働者の自由だ、ということです。 そこで今回は、「職務専念義務」の及ぶ業務時間中(就業時間中)に組合活動をすることを求められたり、「在 ...

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弁護士
浅野英之

弁護士法人浅野総合法律事務所、弁護士の浅野です。

労働組合から、会社側(企業側)に対しては、いろいろな要求がされますが、中でも「業務時間中の組合活動」の要求は、会社の業務に支障をきたしかねないもので、会社としても対応に困ることが多いでしょう。

しかし、「業務時間中の組合活動」や「在籍専従」を必ず認めなければならないわけではありません。

業務時間中(就業時間中)の組合活動は許される?

業務時間外は、冒頭で解説した「職務専念義務」は及びません。つまり、雇用された労働者でも、業務時間外は、会社の指揮命令に従う必要はありません。

そのため、業務時間外であれば、会社の指揮命令権は及びませんから「自由利用」であり、組合活動を行うことも自由です。

組合活動は、業務時間外が原則!

労働組合には、多くの権利が保障されているとはいえ、憲法・労働組合法でも、業務時間中に労働組合活動を行う権利は保障されていません。

労働組合活動は、業務時間外に行うのが原則です。

業務時間外でも、組合活動が制限されるケース

業務時間外(就業時間外)であれば、労働組合活動を自由に行うことができるのが原則ですが、しかしこれには例外があります。

これは、業務時間外の組合活動であっても、会社に保障されている「経営三権」を侵害する場合があるからです。

例えば、業務時間外であっても、会社内の施設を使って労働組合活動(集会・ビラ配布など)を行う場合には、会社側(企業側)の「施設管理権」を侵害しますので、会社に事前の承認が必要となります。

参 考
「経営三権」について、詳しくはこちらをご覧ください。

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業務時間中の組合活動は無給

最後に、業務時間中(就業時間中)に、組合活動を行うことができたとしても、その場合、労働組合活動を行う時間は「無給」となることが原則です。

むしろ、労働組合活動をするための時間に、会社が給与を支払うことは、「経費援助」となり、「支配介入」という、労働組合法で禁止された不当労働行為と判断されるおそれがあります。

なお、業務時間中(就業時間中)に団体交渉を行うこととし、その時間について「有給」とすることは構いません。ただし、団体交渉は、会社側(企業側)としては、業務時間後に行うのが原則とお考え下さい。

労働組合員が自由に決められることは?

労働組合にか加入することとなると、労働組合の団結の維持のため、労働組合は、組合員に対して一定のコントロール(統制)を及ぼします。

そのため、会社側(企業側)でも、その雇用する従業員であるにもかかわらず、労働組合を飛び越えてはたらきかけを行ってはならないケースがあります。

しかし、労働組合といえども、組合員のすべてを縛ることができるわけではなっく、その統制には一定の制限があります。つまり、労働組合員にも、個人の自由が認められています。

労働組合員といえども、「言論の自由」が憲法上保障されています。

「在籍専従」を求められたら?

労働組合員の「在籍専従」という言葉を、お聞きになったことがあるでしょうか。

「在籍専従」とは、会社の従業員(社員)でありながら、その身分を存続させたまま、会社の業務を行わず、労働組合の活動に専念する組合員のことをいいます。

「在籍専従」の会社側の扱いは?

「在籍専従」の組合員の場合、会社側(企業側)の取扱いとしては、「休職」となることが一般的です。

つまり、会社側(企業側)では、就業規則などに「在籍専従」の場合の休職制度を設けることで、「在籍専従」に承認を与えることができます。

「在籍専従」は経費援助・支配介入?

会社側(企業側)は、原則として、労働組合に対して支援を与えてはなりません。労働組合の自主性を維持し、会社との間で労働問題について交渉を行うためです。

そのため、会社から労働組合に対する「経費援助」は禁止されています。

「在籍専従」の場合には、会社の業務を行っているわけではないため、会社に対する賃金請求権は有しておらず、会社が「在籍専従」の組合員に対して賃金を支給すると、「支配介入」の不当労働行為となります。

「在籍専従」だった期間をどう扱う?

「在籍専従」だった期間は、その組合員は、労働組合の業務だけを行い、会社の業務を行っていません。しかし一方で、「在籍専従」であることを認めたことは、会社の合意もあります。

そこで、「在籍専従」だった期間について、次のような会社への「在籍期間」などを根拠に判断されるものを、どのように取り扱うかは、労使の間で扱いを決めるものとされています。

ポイント

  • 「在籍専従」期間を、出勤日数に算入するかどうか>
  • 「在籍専従」期間を、勤務年数に算入するかどうか
  • 「在籍専従」期間を、昇給判断の対象とするかどうか
  • 「在籍専従」期間を、退職金の算出年数に入れるかどうか

組合活動を、業務時間中に行うことを求められたら?

労働組合から、業務時間中に組合活動を行うことを求められたら、会社側(企業側)としては、「合意しなければならない」わけではないことを、まずは理解しましょう。

業務時間中の組合活動に対して許可を与えるかどうかは、次の順で検討します。

ポイント


要求された組合活動は、「正当」な組合活動か。
業務時間中に組合活動を認めることで、「職務専念義務」に違反しないかどうか。
会社内での組合活動の場合、会社の「施設管理権」を侵害しないかどうか。
業務時間中に組合活動を行うことが、「慣行」となっていないかどうか。

労働組合の集会などを、業務時間中に行うことは、原則として、「職務専念義務」、「施設管理権」などに違反することから、会社側(企業側)としては、認める必要はありません。

ただし、従前より、業務時間中に集会を行うことが「慣行」となっている場合、「施設管理権」を盾にとって突然拒否することは、「施設管理権」の濫用と判断されるおそれがあります。

以上の考慮要素のもとに、業務時間中の組合活動を認める場合であっても、その時間などの条件をしっかり定めた上で、「無給」として扱うべきです。

団体交渉を、業務時間中に行うことを求められたら?

労働組合活動の中でも、団体交渉は、特別の位置づけとされています。憲法においても、団体交渉を行うことのできる権利である「団体交渉権」が定められています。

団体交渉こそが、労働組合が、労働者の権利を実現する、とても重要な手段といえるからです。

団体交渉を業務時間中に行うことを求められたとしても、原則として、応じる必要はありません。

団体交渉を行う「時間帯」及び「時間数」は、団体交渉を行う前に決めておくべき事柄の中でも非常に重要な事項ですが、労使双方の話し合いによって決めるべきことだからです。

参 考
団体交渉を行う前に決めておくべき「事前準備」は、こちらをご覧ください。

団体交渉は、お話し合いの手続です。しかし、円満に話し合いできることはむしろ少なく、敵対的な話し合いとなることもあります。 そこで、労働組合との団体交渉を行う前に、基本的なルールについて、労使双方の話し ...

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なお、以上の考慮要素のもとに、団体交渉を業務時間中に行う場合には、団体交渉中の給与を「有給」とすることも、「無給」とすることも可能です。

労働組合対応は、弁護士にお任せください

kaigi

いかがでしたでしょうか。

企業の労働問題解決ナビをご覧いただきまして、まことにありがとうございます。

労働組合への対応について、正しい対応方法を理解しておかなければ、会社の業務に大きな支障を及ぼしかねません。

特に、労働組合に、憲法・労働組合法における大きな権利保障があるからといって、労働組合の言うなりにすべての組合活動を認めなければならないわけではないことに、注意が必要です。

労働組合員といえども、会社の従業員(社員)であり、業務時間中は原則として、会社の指揮監督にしたがって業務遂行をする義務(職務専念義務)があります。

労働組合の要求に対して、どのように対応すべきかお悩みの会社は、労働組合対応を得意とする弁護士に、ぜひ法律相談ください。

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弁護士法人浅野総合法律事務所(東京都中央区)では、労働問題と企業法務しています。 会社で、常日頃から問題となる労働問題と企業法務に特化することで、会社を経営する社長、人事労務の担当者の目線に立って、親 ...

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