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セクハラ問題対策の基礎知識

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セクシュアルハラスメント(セクハラ)とは、広義には「性的嫌がらせ」全般を意味しますが、特に「職場におけるセクハラ」が社会問題化しています。

ここでは、セクハラとされる行為がどのような行為か、職場におけるセクハラは会社にとってどのような影響・問題を生じさせるものなのか、セクハラの予防策、事後対策について解説していきます。

セクハラについて、「セクハラをしている従業員と、セクハラを受けている従業員との間の、単なる個人間の問題だから会社は関係ない。」と考えている会社もありますが、それは大きな間違いです。

セクハラは個人間の問題では収まらず、会社へも多大な影響を及ぼす問題であり、セクハラの相談件数が増加しているという現在の社会情勢は、御社にとって注意すべき状況であるという認識を持つ必要があります。

セクハラによる会社への悪影響

セクハラを放置しておけば、セクハラの被害者から、会社の使用者責任や安全配慮義務違反の責任を追及されるなど、経済的なリスクが生じることは、どの会社でも理解されているかと思います。

しかしながら、セクハラ問題が会社に与えるダメージは、金銭的な損害だけに限りません。

経済的な損失の発生(損害賠償のリスク)

セクハラが職場内で行われてしまった場合、被害を受けた従業員は、セクハラをした従業員のみならず、その従業員を雇用している会社に対し、使用者責任を理由として損害賠償請求を行う可能性があります。

会社は雇用契約上、従業員の生命・身体が害されないようにすべき配慮義務があり(安全配慮義務)、さらに、安全を確保しつつ快適な就労ができるように職場環境を整える義務(職場環境配慮義務)を負っています。

したがって、職場内でセクハラが行われると、会社がこれらの義務に違反しているとして、債務不履行を理由としても損害賠償請求を受ける可能性があります。

損害賠償として請求される金額は、セクハラによって退社を余儀なくされたような場合には、従業員の6か月分の給与相当額以上となるケースもあるため、経済的損失は少なくありません。

会社の社会的評価の低下

セクハラ対策は会社に課された法的義務でありますので、御社内でセクハラが常態化していることが明らかとなれば、コンプライアンス違反の会社と評価されます。

そして、それに伴う社会的評価の低下や信頼の喪失という重大な影響が生じます。

職場内のセクハラを放置した結果、従業員から訴訟を提起されたり、マスメディア等で「ブラック企業」と報道されたりした場合には、会社の取引先からの取引停止、採用応募者の激減といった不利益に直結する可能性があります。

職場環境の悪化に伴う生産効率の低下と人材の流出

セクハラが横行する職場では、職場環境が悪化するため、従業員にも精神的なダメージが蓄積していき、就業意欲が低下し、それに伴い生産性が低下することになります。

さらに、職場環境の悪化に伴い、優秀な人材が外部に流出してしまうことになり、会社に大きな損失を生じさせることになります。

                             

セクハラとなり得る行為

会社が、事前の取り組みによって防止すべきセクハラとはどのような行為を指すのでしょうか。

男女雇用機会均等法では、「職場におけるセクハラ」を次のように定義付けしています。

職場において相手(従業員)の意思に反して不快や不安な状態に追い込む性的な言動に起因するものであって、

  1. 職場において行われる性的な言動に対する従業員の対応により当該従業員がその労働条件に付き不利益を受けること
  2. 職場において行われる性的な言動により従業員の就業環境が害されること

セクハラの被害者

従来、セクハラは男性から女性に対する行為としてとらえられていましたが、近年では男性に対するセクハラも明確に対象とされるようになりました。

また、仕事上の権力を利用してのものではあっても、必ずしも上司から部下に対してだけでなく、同僚同士でもセクハラは成立します。

セクハラの場所

男女雇用機会均等法の定義では、セクハラの場所は「職場」と限定されています。

しかしながら、「職場」とは従業員が業務を遂行する場所を指しますので、会社の社屋のみに限らず、次の場所も「職場」に該当します。

  • 取引先会社の社屋内
  • 打合せのために利用した飲食店内
  • 出張先
  • 移動中の車内

また、業務時間後の飲み会等であったとしても参加が強制であるなど、実質上業務の延長と考えられるものは「職場」に該当する可能性があります。

セクハラの行為類型

セクハラの行為類型は、従業員の意に反する性的な言動を行い、当該従業員の対応によって、当人(セクハラを受けた従業員)が不利益を受けるような「対価型セクハラ」と従業員の意に反する性的な言動により、従業員の就業環境が害されるような環境型セクハラに大別しています。

  • 対価型セクハラ:性的要求を条件に不利益な取扱をする
  • 性的な行為によって職場環境を悪化させる

「対価型セクハラ」は出張中の車中において上司が従業員の腰・旨等に触ったが、抵抗されたため、その従業員について不利益な配置転換をするケースや、事業所内において事業主が従業員に対し、性的な関係を要求したが拒否されたため、その従業員を解雇したケースが典型例となります。

他方、『環境型セクハラ』は同僚が取引先において従業員に関係する性的な内容の情報を流したため、当該従業員が苦痛に感じて取引先での仕事ができなくなるケースや事業所内において上司が従業員の腰や胸等を度々触れるため従業員が苦痛に感じて就業意欲が低下するケースが典型例となります。

セクハラの具体例

  • 性的な内容の発言
  • 性的な事実関係を尋ねること
  • 性的な内容の情報や噂を意図的に流すこと
  • 性的な冗談やからかい
  • 食事やデートへの執拗な誘い
  • 個人的な性的体験談を話すこと
  • 性的な行動 性的な関係を強要すること
  • 不必要に身体へ接触すること
  • わいせつな図画を配布したり、掲示すること
  • 強制わいせつ行為や強姦など

これらはあくまでも典型的なセクハラ行為であって、これ以外の行為がセクハラに該当しないという趣旨ではありません。また、性的な行為であると感じなかったがためにセクハラには該当しなかったとしても、パワハラであるとして違法な行為となるおそれもありますので、注意が必要です。

                              

セクハラの予防策

セクハラ問題に対する対策としては、セクハラを生じさせないようにする予防策とセクハラが生じた場合に適切に対応する事後対策の二つのアプローチがあり、両方の対策をとる必要があります。

セクハラの予防策は、会社全体としてセクハラが問題行為であるという認識を共有し、セクハラを許さない社内環境を構築していくことが重要な対策となります。

セクハラ予防策の具体例

  • セクハラを根絶する姿勢であるという会社の方針・姿勢を社内に対し明確に示すこと
  • セクハラの予防・解決に向けて就業規則や労使協定等の規定を整備すること
  • どのような行為がセクハラに該当するのか、セクハラの何が問題であるのかについて従業員に対し研修を実施するなどの方法で従業員にもセクハラに対する問題意識を持たせること

これらの対策を複合的に実施する必要があります。

セクハラに対するための規定の整備、従業員に対し問題意識を植え付けるための研修などは弁護士などに依頼をし、より効果的な内容とすることができるでしょう。

また、セクハラが発生した際に、従業員が相談をできる仕組みを作っておくことで、問題が大きくなる前に解決することができますので、従業員が相談をしやすい仕組み作りも重要な予防策の一つです。

従業員が相談をした場合に適切に対応できるよう相談窓口担当者の教育が必要となり、相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知することも必要となります。

相談窓口を外部の専門家である弁護士に委託することで、会社がセクハラを許さないという姿勢を社内にアピールできるとともに、従業員からの相談に適切に対応でき、相談に対する信頼性も増すため非常に効果的です。

セクハラが起こった場合の事後対策

セクハラ問題に対する対策としては、セクハラを生じさせないようにする予防策とセクハラが生じた場合に適切に対応する事後対策の二つのアプローチがあり、両方の対策をとる必要があります。

セクハラが起こった場合であっても、従業員から会社の責任を追及されないために、十分な事後対策を行う必要があります。セクハラの事後対策としては、以下のものが考えられます。

相談への対処

セクハラ被害を訴える従業員からの相談に対しては、秘密厳守であることの説明などを通じて、相談者の精神的負担を軽減してあげながら、事実関係を確認するなど適切に相談に対応する必要があります。

セクハラ被害を同僚など周囲の従業員が相談してきた場合にも、適切に相談へ対処する必要がありますが、被害者からの訴えではないことから、相談内容に対してはより慎重に対応する必要があります。

従業員がセクハラについて社内で相談することは、セクハラ加害者との関係で躊躇を覚えることが多く、また加害者との力関係から自分が不利益に扱われるのではないかという不安が生じます。

セクハラ相談については、中立的かつ法律上守秘義務の課されている弁護士を相談窓口とすることで、セクハラ被害者が安心して相談をすることができ、セクハラに対する迅速かつ適切な対応を取ることができるでしょう。
  

事実調査

セクハラの相談を受けた場合、正確な事実関係を迅速に調査する必要があります。

事実関係を正確に調査せずに、相談事項を鵜呑みにして加害者として申告された者を処分してしまうと結果、その後セクハラの事実は存在しなかったとして、被処分者から会社が訴えられる可能性もあります。

また、調査に際しては、相談者の意向を確認しながら行わなければ、セクハラの事実が周囲に知らしめられることになり、二次被害が生じる恐れもありますので、注意が必要です。

行為者の処分

セクハラの事実が確認された場合、加害者を適切に処分する必要があります。

加害者に対し懲戒処分を下す場合、対象とされる行為(セクハラ)に対し、懲戒処分が合理性・相当性を有する必要があり、かつ適正な手続きを経る必要があります。
懲戒処分が相当性を欠く場合や適正な手続きを経ずに処分を行うと、被処分者から懲戒処分の無効や会社に対する損害賠償請求を行われる危険性がありますので、処分する際にも注意が必要です。
 

セクハラ問題を弁護士に依頼するメリット

セクハラ問題は、経済的損失や社会的信用の低下、社内環境の悪化といった悪影響を会社に生じさせることになります。他方で、セクハラ問題はどんな会社でも簡単に起こりうる問題ですので、適切な予防策及び迅速な事後対策が必要となります。会社内で発生する問題ですので、会社内で解決することができればもっとも望ましいです。

しかし、対策を取る際に会社内の人間関係や力関係が影響するため適切な対応をすることが出来なかったり、セクハラ問題の影響を軽視して適切な対応を怠り、会社に重大な損失を及ぼしたりする結果が生じかねません。

そのため、専門的見識を有しかつ中立的視点をもつ弁護士やその他専門家に相談し、生じている問題の適切な評価及びそれに対する適切な対応を取ることが、会社にとってより良い解決となり、また、従業員にとっても安心して働くことができる会社であると評価されることにつながっていきます。

「たかがセクハラ」と思わずに、「セクハラという重大な問題が発生した」という認識をもち、速やかに弁護士に相談し、適切な対応を取ることが会社の将来に向けて重要となります。

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