一般背景用(スマホ)

即戦力を期待して人材を募集する場合、転職者、特に同業界での経験者を採用することが一つの目標といってよいでしょう。

しかし、同業界での経験者を中途採用する場合、特に、競合企業からの退職者を採用する場合には、その社員が保有している競合会社の機密情報は、御社にとって非常に有益である反面、悪用すれば違法性の強い秘密保持義務違反行為となるおそれがあります。

御社には違反の意思がなかったとしても、中途採用者が退職時に締結していた契約、誓約書によっては、違法行為の片棒を知らない間に担がされるおそれがあり、注意が必要です。

中途採用者の保有情報を利用するデメリット

中途採用の場合、次の通り、メリット、デメリットが明確です。

中途採用者のメリット

  • 即戦力が期待できる。
  • 社会人としてのマナー、常識がある。
  • リーダー格、教育役としても期待できる。
中途採用者のデメリット

  • 給与が高水準となりがちである。
  • 既に身に着いた固定観念が抜けない。
  • 前職の情報を悪用する危険がある。

                
「即戦力」というメリットが大きい分、保有している情報を御社の業務にも活用してもらうことが採用の大前提となっている場合もありますが、その情報活用が、前職を退職する際に中途採用者が締結した誓約書、契約書、同意書等の一切の書面に違反する行為であると、これを指示した御社にも火の粉が及びます。

中途採用者が利用した前職会社の情報が、重要性が高い程、御社にとって利用価値が高いということとなります。しかし、利用価値が高いということはその分前職の会社でも秘密にしておく必要性が高く、退職時に秘密保持を確約している可能性が高まるといえます。

新卒社員との違いは?

新卒社員の場合、前職の会社がないことから、企業秘密を保有しているおそれはありません。

したがって、今後御社が従業員に対して開示する情報を、退職・転職の際に他社に漏洩されないよう、ごく一般的な秘密保持契約書を作成、締結することとなります。

これに対し、中途採用の場合には、前職の有用な企業秘密を保有している可能性があり、これを御社の業務に利用する場合、前職との間の秘密保持義務に違反するおそれがあります。

前職の事業の核となるような重要な情報を漏洩させたということとなると、不正競争防止法違反等で訴訟提起されるおそれがありますし、この場合、業務命令をした御社もその責任を追及されることとなり得ます。

労働問題・企業法務のお悩みは、弁護士へご相談下さい!

労働審判、団体交渉、就業規則、問題社員への対応など、使用者側の労働問題は、経験とノウハウが重要な、非常に難しい法律分野です。

会社を経営していくにあたり、労働者との交渉は避けられませんが、一度トラブルとなれば、致命的ダメージとなるケースもあります。弁護士に頼らずに社長自身で解決するとなると、莫大な時間とエネルギーが必要です。

労働問題に特化した解決実績の豊富な弁護士が、労働法を使って会社を守り、継続的に発展していく方法について、詳しく解説いたします。