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パワハラ問題対策の基礎知識

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パワーハラスメント(パワハラ)とは、特に同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為のことをいいます。

職場内でのいじめや嫌がらせなどのパワハラの相談件数は年々増加しており、会社内における重要な問題の一つとなっています。

次の表を見ていただけますと、パワハラがいかに労使紛争の火種になりやすいかが分かるでしょう。労働者の権利意識の高まりと共に、職場でのストレスが「パワハラ」という労働者側の主張を誘発しやすい状況となっており、注意が必要です。

パワハラ資料

(引用元:【厚労省「平成24年度個別労働紛争解決制度施行状況」)

昨今の権利意識の高まりから、ともすれば業務上の適法な注意指導であったとしても、少し行き過ぎればパワハラだといって問題化し、裁判などになってしまうこともありますので、十分に注意が必要であるといえます。

パワハラの会社への悪影響

パワハラの会社への悪影響というと、安全配慮義務違反、使用者責任の追及などによって経済的な損失が発生することが一番に思い浮かびますが、潜在的なリスクはこれに限りません。

経済的な損失の発生(損害賠償のリスク)

パワハラが職場内で行われている場合、被害を受けた従業員はパワハラをした従業員のみならず、その従業員を雇用している会社に対し、使用者責任を理由として損害賠償請求をされる可能性があります。

また、会社は雇用契約上、従業員の生命・身体が害されないようにすべき配慮義務があり(安全配慮義務)、さらに、安全を確保しつつ快適な就労ができるように職場環境を整える義務(職場環境配慮義務)を負っています。

したがって、職場内でパワハラは会社の前記義務に違反しているとして、債務不履行を理由としても損害賠償請求を受ける可能性があります。

損害賠償として請求される金額は、パワハラによって退社を余儀なくされたような場合には、従業員の6か月分の給与相当額以上となるケースもありますし、パワハラを原因として自殺に追い込まれたようなケースでは数千万円単位の損害賠償を請求される可能性もありますので、経済的損失は少なくありません。
 

職場環境の悪化に伴う生産効率の低下と人材の流出

パワハラが横行する職場では、職場環境が悪化するため、従業員にも精神的なダメージが蓄積していき、就業意欲が低下し、それに伴い生産性が低下することになります。

さらに、職場環境の悪化に伴い、優秀な人材が外部に流出してしまうことになり、会社に大きな損失を生じさせることになります。

会社の社会的評価の低下

職場内のパワハラを放置した結果、従業員から訴訟を提起されたり、マスメディア等で報道されてしまえば、会社の社会的評価は大きく低下することになります。

また、いわゆる「ブラック企業」と認定され、会社イメージも大きく低下することになります。
                      

パワハラとなり得る行為

パワハラに該当する行為は「業務の適正な範囲を超えて」精神的身体的苦痛を与える行為です。

パワハラの具体例

  1. 上司が指導の際に、ネクタイを引っ張ったり、頭を叩いたり、物を投げたりする行為
  2. 取引先の前で「馬鹿、ボケ、カス、」などと発言する行為
  3. 突然理由もなく、仕事を取り上げられ、「早く辞めてしまえ」「給料泥  棒」などと毎日のように発言する行為
  4. 部下を非難するためだけのミーティングを行う行為
  5. 職場内の業務連絡や回覧物を一人だけ回さないようにする行為

他方で、上司から部下への適正な指導と認められるような行為であれば、厳しい言葉であっても、パワハラに該当することはありません。例えば、次のような行為はパワハラには該当しないと考えられる行為です。

パワハラに該当しない行為

  1. たびたびミスをする部下に対し、厳しい言葉で叱責する行為
  2. 成績の振るわなかった部下に対し、相応の評価をつけ、成績向上を促す行為
  3. 業務の適正がないと思われる部下を適正があると思われる別の部署に配置転換する行為

パワハラに該当するかどうかは、受け手の受け取り方、当該行為の背景事情や経緯などの事情も影響しますので、明確な線引きは難しいですが、明らかな基準としては「特定の個人の人格・存在を否定する」ような発言や行為はパワハラと認められる可能性が極めて高くなりますので、十分な注意が必要です。
 
                   

パワハラの予防策

パワハラに対する対応策としては、パワハラを生じさせないようにする予防策とパワハラが生じた場合に適切に対応する事後対策の二つのアプローチがあり、両方の対策をとる必要があります。

パワハラの予防策は、会社全体としてパワハラが問題行為であるという認識を共有し、パワハラを許さない社内環境を構築していくことが重要な対策となります。

パワハラ予防策の具体例

  1. パワハラを許さない姿勢であるという会社の方針・姿勢を社内に対し明確に示すこと
  2. パワハラの予防・解決に向けて就業規則や労使協定等の規定を整備すること
  3. どのような行為がパワハラに該当するのか、パワハラの何が問題であるのか、適正な指導とパワハラとの区別について従業員に対し研修を実施するなどの方法で従業員にもパワハラに対する問題意識を持たせること

以上のパワハラ対策を複合的に実施する必要があります。

パワハラに関する規定の整備、従業員に対し問題意識を植え付けるための研修などは具体的事例に精通した専門家である弁護士などに依頼をすることで、より効果的な内容とすることができるでしょう。

パワハラが発生した際に、従業員が相談をできる仕組みを作っておくことで、問題が大きくなる前に解決することができますので、従業員が相談をしやすい仕組み作りも重要な予防策の一つです。

従業員が相談をした場合に適切に対応できるよう相談窓口担当者の教育が必要となり、相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知することも必要となります。

相談窓口を外部の専門家である弁護士に委託することで、会社がパワハラを許さないという姿勢を社内にアピールできるとともに、従業員からの相談に適切に対応でき、相談に対する信頼性も増すため非常に効果的です。

パワハラが起こった場合の事後対策

相談への対処

パワハラ被害を訴える従業員からの相談に対しては、秘密厳守であることの説明などを通じて、相談者の精神的負担を軽減してあげながら、事実関係を確認するなど適切に相談に対応する必要があります。

パワハラ被害を同僚など周囲の従業員が相談してきた場合にも、適切に相談へ対処する必要がありますが、被害者からの訴えではないことから、相談内容に対してはより慎重に対応する必要があります。

従業員がパワハラについて社内で相談することは、パワハラ加害者との関係で躊躇を覚えることが多く、また加害者との力関係から自分が不利益に扱われるのではないかという不安が生じます。

パワハラ相談については、中立的かつ法律上守秘義務の課されている弁護士を相談窓口とすることで、パワハラ被害者が安心して相談をすることができ、パワハラに対する迅速かつ適切な対応を取ることができるでしょう。
  

事実調査

パワハラの相談を受けた場合、正確な事実関係を迅速に調査する必要があります。

事実関係を正確に調査せずに、相談事項を鵜呑みにして加害者として申告された者を処分してしまうと結果、その後パワハラの事実は存在しなかったとして、被処分者から会社が訴えられる可能性もあります。

また、調査に際しては、相談者の意向を確認しながら行わなければ、パワハラの事実が周囲に知らしめられることになり、二次被害が生じる恐れもありますので、注意が必要です。

行為者の処分

パワハラの事実が確認された場合、加害者を適切に処分する必要があります。

加害者に対し懲戒処分を下す場合、対象とされる行為(パワハラ)に対し、懲戒処分が合理性・相当性を有する必要があり、かつ適正な手続きを経る必要があります。

懲戒処分が相当性を欠く場合や適正な手続きを経ずに処分を行うと、被処分者から懲戒処分の無効や会社に対する損害賠償請求を行われる危険性がありますので、処分する際にも注意が必要です。

 

パワハラ問題を弁護士に依頼するメリット

パワハラ問題は、経済的損失や社会的信用の低下、社内環境の悪化といった悪影響を会社に生じさせることになります。他方で、パワハラ問題はどんな会社でも簡単に起こりうる問題ですので、適切な予防策及び迅速な事後対策が必要となります。

会社内で発生する問題ですので、会社内で解決することができればもっとも望ましいです。

しかし、対策を取る際に会社内の人間関係や力関係が影響するため適切な対応をすることが出来なかったり、パワハラ問題の影響を軽視して適切な対応を怠り、会社に重大な損失を及ぼしたりする結果が生じかねません。

そのため、専門的見識を有しかつ中立的視点をもつ弁護士やその他専門家に相談し、生じている問題の適切な評価及びそれに対する適切な対応を取ることが、会社にとってより良い解決となり、また、従業員にとっても安心して働くことができる会社であると評価されることにつながっていきます。

「業務指導の一環だったのに」と思わずに、「パワハラという重大な問題が発生した」という認識をもち、速やかに弁護士に相談し、適切な対応を取ることが会社の将来に向けて重要となります。

労働問題・企業法務のお悩みは、弁護士へご相談下さい!

労働審判、団体交渉、就業規則、問題社員への対応など、使用者側の労働問題は、経験とノウハウが重要な、非常に難しい法律分野です。

会社を経営していくにあたり、労働者との交渉は避けられませんが、一度トラブルとなれば、致命的ダメージとなるケースもあります。弁護士に頼らずに社長自身で解決するとなると、莫大な時間とエネルギーが必要です。

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