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企業の労働問題解決ナビ

インタビュー

社会保険労務士 森山幸一先生

更新日:

森山幸一社労士

企業の労働問題解決ナビを運営する弁護士法人浅野総合法律事務所では、会社側(企業側)労働問題を専門的に取り扱います。

総合的なサービスをご提供するために、社会保険労務士(社労士)との緊密な連携をとっています。

顧問先企業へのベストなサービスを提供するためには、「予防法務」を含めた、社会保険労務士(社労士)との連携が不可欠です。

今回は、社会保険労務士法人FDL、代表社員の社会保険労務士、森山幸一・行政書士事務所の代表社会保険労務士、森山幸一先生のインタビューです。

森山幸一先生は、社会保険労務士(社労士)資格だけでなく、行政書士の所員とも協働しており、企業法務を中心にご活躍中です。

事務所名 社会保険労務士法人FDL
住所 〒102-0073
東京都千代田区九段北3-2-2 
B・Rロジェ3階K-3
ホームページ http://www.moriyama-sr.com/

バブル崩壊期のリストラを担当

浅野

本日は宜しくお願い致します。森山先生とは、先日、四ツ谷の交流会でお会いして以来ですね。

早速ですが、森山先生が社会保険労務士を目指されたきっかけをお聞かせいただけますでしょうか。

大学を卒業し、社会人になって入社した会社で、人事部に配属されました。

ちょうどバブル崩壊の時期と重なり、入社した会社がリストラを行っている現場に、人事部としてかかわることになりました。

当時は、まだ雑用程度でしたので、書類の受け渡しなどの仕事でしたが、会社と従業員の間に挟まれながら、モヤモヤとした感情を抱くことが多かったです。

浅野

新卒で入社されたときに人事部とは、最初から労働法にはご縁がありましたね。

バブル崩壊の頃に、人事部に所属していたことが社会保険労務士を志したきっかけとなったのですね。

その後、転職し、中小企業の経営改善のコンサルティングに従事しました。

中小企業の経営改善を考えるとき、「人の問題」の解決が、一番大きな課題となります。

「人の問題」の解決を行うコンサルティングを続けていく中で、もっと中小企業の実務にお役に立てることはないかと考え始めました。

その結果、中小企業は、労働法においては非常に弱者であり、そのような状況でお手伝いできる専門職として、社会保険労務士(社労士)として、労働法の専門家になろうと考えました。

社会保険労務士(社労士)であれば、労働法の法的根拠にもとづいた、より効果的な「人の問題」の解決を目指せるからです。

「労務相談」業務が得意

浅野

森山先生は、お話をすればすぐにわかる通り、温和な人当たりの良い先生です。

森山先生と話していると、時間が経つのがゆっくり感じる魔法の特技を生かして、相談業務が一番の得意分野だそうですね。

社会保険労務士の業務も非常に多岐に渡ると思いますが、森山先生の事務所の得意分野はどのあたりですか?

私の事務所では、次の3つの業務分野を、特に強みとして行っております。

  1. 会社と従業員の労務トラブルにおける初動対応
  2. 従業員のモチベーションを高める人事制度の構築とそれを運用する管理職研修
  3. 業種を絞った対応

 
いずれも、他の社労士事務所にはないサービスを提供していると自負しています。

浅野

なるほどですね。

同じく労働法を得意にしているといっても、弁護士の業務とは少し違って、日常の労務管理に関わるお仕事が多そうですね。

社会保険労務士(社労士)に顧問業務をお願いしたことのない会社に向けて、もう少し詳しく教えて頂けますか??

まず、会社と従業員との労務トラブルの初動対応をサポートします。

各種規程が整っていたとしても、ちょっとしたことがきっかけで、従業員の不信・不満もしくは怠慢から、会社と従業員の関係がギクシャクしてしまいます。

問題が大きくならないように、会社側(企業側)から現状をヒアリングし、今後の成長イメージを教えてもらいながら、従業員本人との面談に対応し、相互理解、方向性の共有を図ります。

この際、当然、会社の経営方針・経営状況なども把握しながら、会社の意向を踏まえて対応します。

会社と従業員が最後まで、向き合えない場合は、双方合意の上で退職して頂くこともあります。

浅野

2つ目の、人事制度と管理職研修について、森山先生の強みを教えて頂けますでしょうか。

中小企業では、人事制度・評価基準の存在しない会社もあります。

簡単な基準でも良いので、会社と従業員が共有する目標と、それに向けての取組が出来る体制づくりを、社会保険労務士(社労士)がお手伝いさせて頂きます。

人事制度や規程は、「作ったらそれで満足」ではありません。

人事制度や規程を運用できるようになってはじめて意味があるものです。

そのため、運用を学ぶためにも、継続的に、管理職研修を行い、従業員の取組を支援することで、複数年かけて定着させ、企業の文化を構築するサポートをしています。

浅野

業種を絞った対応という点には、私もとても共感が持てます。

労働基準法は、労働条件の最低限度を定める法律ですが、適切に遵守することは、専門家のサポートなしには難しいでしょう。

業種ごとに、異なる事情があることから、労務管理のやり方も、業種ごとに柔軟な対応をすべきですね。

労働基準法の最低限度の基準をまもりながら、柔軟な対応でよい経営をサポートしたいと考えています。

私の事務所では、医療業・建設業・運送業に強みをもっています。

これらの業種は、従業員の専門性が高いという点と、労働時間管理が多様になりがちという点で、他の業種と違った対応が必要です。難しい業種だからこそ、注力して支援しています。

特に、医療業は、有資格者による運営が求められていることから、労務管理面で気を付けるポイントが他の業種とは違う形で有ります。

原則論のみのアドバイスでは、経営者は納得しない

浅野

森山先生の事務所で、特に相談が多いケースは、どのようなものでしょうか?

私の事務所では、労働相談が業務の主軸となっています。

労働相談で寄せられる相談内容の多くは、問題のある社員への対応についてのものです。

具体的には、懲戒処分をしたいとか、辞めさせたいとか、業務指示・命令を聞かないので面談に立ちあって欲しいというものです。

相談とあわせて、就業規則の改定、人事制度の見直しが必要な会社も多くあります。

浅野

なるほどですね。

社会保険労務士の中にも、顧問先の相談業務をメインで行っている方から、助成金に非常に強い方、保険に詳しい方など、得意業務は様々ですね。

会社の経営者、人事労務、総務担当者などから多くの相談を受けると思いますが、森山先生が相談業務の際に気を付けていることはありますか?

労務相談を受けるときの対応は、「原則論ありき」で、形式的な回答はしません。

会社の方針や経営者の考え方、その従業員にどうなってもらいたいかを、じっくり聞きながら、対応を検討していくことをこころがけています。

相談内容によっては、解雇も見据えた対応も含まれますので、弁護士の先生と一緒に対応を検討し、役割分担を決めていくことが有ります。

浅野

当事務所も、顧問弁護士として人事労務についてのご相談をいただくことが多くあります。

労働問題について、弁護士に相談をしないで、経営者の「なんとなく大丈夫だろう」という感覚で進めた結果、大きな問題となってしまうケースがあります。

特に多いのが、「解雇」、「残業代」についての問題です。

顧問社労士が、日常的に、このような紛争の相談を受けることによって、大きな紛争となる前に、あらかじめ会社側(企業側)の対策を打つことができます。

単なる「代弁」ではない、経営の本質への理解

浅野

森山先生が社労士として業務を行うにあたって、「信念」というか、「特にこれを気を付けている」ということなどはありますか?

顧客の会社・事業の発展に長期的な形で、社労士としてどのように携わっていけるかを常に頭においています。

労務管理においては、経営者側に立ちながらも、経営者の代弁者としてだけではなく、経営全般を意識して、対症療法にならないように進めます。

浅野

労働法の場合、規範的要件が非常に多く、総合考慮によって結論が判断される場合が多いです。

経営者の考え方に対する本質的な理解が必要となりますね。小手先の小技では、人事労務管理を改善することができないですね。

経営者の味方になるため、スピード感にこだわり抜く

浅野

森山先生の事務所の「売り」を教えてください。

多くのリストラや労務トラブルの現場を見てきた経験から、そのトラブルを大きくしないように、初動対応が得意です。

まずは、経営者や幹部との面談による方向性の理解と、従業員との面談立ち会い等を通じた、問題点の共有と解決の方針確認をスピーディーに行います。

労働問題は、対応が遅れると、人の感情が入り組みますので、まとまる話もまとまらなくなります。

最初に会社・従業員双方の話を聞いておくことで、解決点を見出しことが可能になります。

浅野

経営判断は一瞬一瞬で状況が変わりますからね。

特に解雇など紛争化する案件は、弁護士に法律相談に来られたときには「もう一歩早ければ円満退社が可能であったのに・・・」というケースもあります。

労使いずれに偏った発想も危険

浅野

さて、話は変わりますが、森山先生は現在の日本の労働法、労働問題、政治の動きなどについてどのように思いますか?

かねてより日本の労働法は、労働者が守られすぎている法体系であり、現代のスピーディーな経営環境の変化に対応しきれておらず、ひずみが出来ています。

特にホワイトカラーの労働時間管理と、金銭解雇の合法化については、サービス業主体の日本の業態からも、立法化が急がれるものと期待しております。

違う側面からは、経営者・経営幹部に対する、労働法の理解促進も同時に進めるべき課題であり、弁護士の先生の力を借りながら、周知活動を継続化していくことが課題と考えております。

浅野

労使のバランス感覚が大切ですね。

いわゆるブラック企業などでパワハラ社長、モンスター上司から虐げられている労働者の相談を聞くと、企業への労働法の浸透は未熟な部分が多いと感じます。

一方で、あまりに少額すぎる残業代の訴訟提起などの相談を受けると、労働者の権利意識の過剰な高まりを感じます。

労基法違反の会社には、専門家が適切なアドバイスをすべきですが、当事務所でも、利益相反とならない限り、労使双方のバランス感覚を重視しています。

医業・建設業の有資格者であることが得意分野に

浅野

森山先生の事務所では、社労士だけでなく、行政書士の先生もいらっしゃるのですよね。

森山先生ご自身も、社労士以外にも資格をお持ちですよね?

医業経営コンサルタント(公益社団法人日本医業経営コンサルタント協会)を取得し、医療機関に向けた人事労務の支援をしています。

東京都と、島根県の医療勤務環境改善支援センターで、医療機関支援を一昨年から行っています。

浅野

やはり、医業経営コンサルタントの資格が、現在の社労士としてのお仕事にも活かされているのでしょうか。

医業経営コンサルタント協会での研修や人脈を通じて、医療業界の専門性・独自性を理解することで、その業界に適した労務管理のご支援が可能になっています。

浅野

なるほどですね。

業種ごとに、適切な労務管理や、導入すべき制度が違ってきますからね。

お得意な業種は、医療業以外にもありますか?

特に得意な業種は、医療業および建設業です。

浅野

医療業や建設業の経営者、人事労務・総務担当者の皆さんで、顧問社労士を使った経験のない方もいらっしゃるかと思いますが、どういった場合に相談があることが多いのでしょう。

医療業・建設業によくある相談ケースなどありましたら教えて頂けますでしょうか。

医療業では、従業員の能力不足や業務指示に従わないなどからの解雇について、もしくは私傷病休職(うつ等)からの復職と再発の対応が多い事例です。

最近は未払い残業代も増えています。

建設業の場合は、能力不足からの解雇および労災に関連する事案が多いです。

弁護士と社労士の協働

浅野

当事務所でも、人事労務管理、労働問題を最も得意分野としているのですが、労働法を得意とする弁護士と業務上提携するケースがよくあるのではないでしょうか?

事業主側が解雇の意向が強い場合には、紛争まで見据えた対応が必要となります。そのため、初動から弁護士と連携して進めるケースが多くなります。

労働組合対応もまた、明らかに従業員側が利己的で不当な要求をする場合には、労働法に精通した弁護士の先生と一緒に対応させて頂くことになります。

最近では、円満退職でない場合は、退職後に労働者側の弁護士に相談し、未払い残業代・セクハラ・パワハラなどを理由に、内容証明ことも増えています。

離職率の高い会社は常にリスクを抱えているので、顧問弁護士をつけることをお勧めしています。

「守り」を固めて「攻め」に転じる

浅野

最後になりましたが、森山先生の今後の展望をお聞かせいただけますか?

今後も、労務トラブルはますます増加していくことが想定されます。

未然防止として、就業規則等の守りの整備と併せて、経営計画作成・人事制度の構築からそれを実践まで落とし込むための、管理職や一般職への研修を通じた形で、中小企業の発展に寄与できるようにしたいと考えております。

浅野

まさに森山先生の事務所の得意分野こそが、中小企業の労務管理に必須の「守り」と「攻め」を兼ね備えてカバーしてくれているのですね。

労務トラブルは、労働法制の度重なる改正、新判例の登場はもちろんのこと、労働者の権利意識の高まりに合わせ、近年ますます増加傾向にあります。

安心して任せられる社会保険労務士(社労士)とは、トラブルを未然に防ぐための知識と経験を備えることは最低条件です

万が一の紛争激化の兆候を見逃さず、紛争拡大の際に労働法に精通した弁護士との協業をスムースに行える体制を日頃から構築している方こそ、任せるべき社会保険労務士(社労士)といえるでしょう。

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