セクハラ解決対策顧問弁護士依頼

女性管理職の割合も徐々に増え、女性の活躍が目覚ましい昨今において、職場において女性が働きやすい環境を提供することは、会社の経営にとって非常に重要です。

しかし、女性活躍が進む中でも、未だに昭和的な価値観が残っているのか、セクハラ問題は根強く残り、「マタハラ裁判」等がニュースをにぎわせているように、セクハラに関する裁判、労働問題は多く生じています。

企業が少しでもセクハラ問題を減らし、女性社員の活躍できる職場を提供できるようにするため、顧問弁護士にどのような依頼をすべきであるかについて、解説します。

セクハラ問題が生じるおそれは、どの会社にも平等に存在します。

未然にセクハラ問題を抑止し、また、既にセクハラ問題が顕在化してしまった会社もセクハラ問題の再発を防止するため、企業の労働問題に強い弁護士へご相談ください。

セクハラの多様な利害関係

セクハラ問題が起こる場合、セクハラの被害者、加害者、会社という三者によって、それぞれ利害関係が異なります。

そのため、必ずしも顧問弁護士が全てのセクハラ問題を受け持つことは、妥当ではない場合があります。

例えば、会社としてセクハラの事実は無かったと認定し、被害者と称する労働者の不当請求であると考える場合には、労働者に顧問弁護士を紹介するとすれば、加害者側に紹介することとなります。逆に、セクハラの事実があったと考え、加害者に対する懲戒処分を検討している場合には、たとえ加害者が刑事事件で逮捕されようとも、加害者に顧問弁護士を紹介することは適当ではありません。

顧問弁護士のみでセクハラ問題に対処することが妥当ではないような利益相反の関係が生じる場合には、顧問弁護士に依頼し、労働問題に強い別の弁護士の紹介を頼むのがよいでしょう。

セクハラ問題に付随して、顧問弁護士が対処すべき問題

ここでは、多様な利害関係を有するセクハラの被害者、加害者、会社それぞれがセクハラ問題に付随して様々なリスクを負うことを理解して、顧問弁護士が対処し得るセクハラ問題について解説します。

ただし、既に説明した通り、利益相反の関係が生じる場合には全ての問題を顧問弁護士のみで対処できるわけではないため、次に列挙する全ての問題を顧問弁護士が一挙に解決できないケースも少なくありません。

企業の労働問題に強い弁護士は、企業法務、労働法務を得意とする弁護士のネットワークを有していますので、別の弁護士の紹介は容易です。

セクハラ加害者に対する刑事処分への対応

セクハラ行為が、職場内で解決できるレベルを超えて、相当強度のセクハラに発展した場合には、強姦罪、強制わいせつ罪といった刑法違反となる場合があります。

刑法違反の行為がセクハラ加害者によって行われた場合、セクハラ加害者が、逮捕、勾留などの身柄拘束を経て、起訴され有罪判決となるおそれがあります。

セクハラ加害者が身柄拘束を受けた場合には、会社に出勤することができなくなるため、自然と会社にも刑事事件の捜査対象となったことが明らかになります。

また、職場内におけるセクハラ事件であれば、被害者や目撃者など、他の従業員が取調べの対象となる可能性も高いといえます。

セクハラ加害者が刑事事件の対象となった場合に、セクハラ加害者と会社との間に利益相反の関係が生じない場合には、顧問弁護士は、セクハラ加害者の刑事弁護を引き受けることもできます。

とはいえ、刑事事件にまでなった程の強度のセクハラ事件の場合、会社としても懲戒解雇など然るべき対応をし、再発防止を周知徹底する必要がありますから、原則として、セクハラ加害者と会社との間には利益相反が生じざるを得ないと考えるべきです。

加害者に対する懲戒処分の検討

顧問弁護士は、会社から相談を受けてまず考えることは、セクハラ加害者に対する社内での処分内容と程度です。

会社には、従業員に安心して働いてもらうための安全な職場環境を提供する義務があります。セクハラが頻繁に起こる職場では、女性社員が安心して働くことはできませんから、再発防止措置を取り、セクハラが厳しく処罰されることを従業員に周知徹底していかなければなりません。

そのため、セクハラ加害者に対して、懲戒処分を検討する必要があります。

セクハラ加害者に対してどの程度の懲戒処分をするかについては、セクハラ行為の内容、程度、会社のセクハラ防止措置の有無、被害者の損害の程度などを総合考慮して決定します。

まずは、懲戒処分の量定を決める大前提として、早急に事実の調査を行わなければなりません。

セクハラは密室で継続的に、故意に隠匿して行われる場合が多いことから、客観的な証拠が得られるケースは非常に稀ですが、他の従業員の証言などの人的証拠を利用して事実認定を慎重に行います。

企業の労働問題に強い弁護士は、セクハラの事実調査と認定の段階から、懲戒処分の量定を決定する段階まで、一貫して協力することが可能です。

会社自身の損害賠償リスクへの対応

セクハラ問題が不幸にして発生してしまった場合に、会社のセクハラ予防措置が不十分であったり、セクハラ被害の申告を受けた後の会社の対応が不適切であったりした場合、セクハラ被害者から、会社が損害賠償請求を受ける可能性があります。

法的には、不法行為の使用者責任、もしくは、安全配慮義務違反が根拠となります。

特に、セクハラ加害者は個人であり、資力に乏しいことから十分な賠償義務を果たせないという場合、セクハラ被害者の怒りの矛先は会社へ向くケースが少なくありません。

風評被害への対応

セクハラ問題が発生した企業であることがインターネットなどで拡散されてしまうと、会社の信用が低下し、顧客が減少したり、就職希望者から敬遠されたりといった不利益が生じます。

特に、大企業、有名企業であるほど、風評被害のリスクは大きくなります。

企業としてセクハラ予防、再発防止の姿勢を明確に示し、対外的に説明すると共に、虚偽の事実を示すなどして行われたインターネット上の誹謗中傷に対しては、弁護士による削除請求を検討します。

セクハラによる労災申請への対応

労災は、業務上災害に遭遇した労働者が請求できる保険制度であるところ、業務に起因して行われたセクハラ行為によって、精神疾患等にり患した場合であっても、労災申請が可能となります。

会社としては、セクハラ被害者から損害賠償請求をされる可能性があることも考え、セクハラ被害者からの労災申請の協力依頼には、迅速に対処する必要があります。

研修・相談窓口設置によるセクハラ再発防止

会社においては、セクハラ事案を防止するための対策が必須です。

男女雇用機会均等法においても、会社が、職場におけるセクハラを根絶するための対策をとらなければならない旨が規定されています。

厚生労働省の発表する、いわゆるセクハラ指針によれば、セクハラを予防、再発防止するための方法として、次のものが挙げられます。

  • セクハラ行為者への厳正な対処
  • 就業規則等の規定の整備
  • 相談窓口の整備

いずれも、顧問弁護士が主軸となって検討、実施することが可能な対策ですが、セクハラ対策を顧問弁護士だけに丸任せにするのでなく、会社が積極的に取り組むべきです。

まとめ

以上、セクハラ問題が発生してしまった場合に、顧問弁護士に依頼すべきことをまとめて解説しました。

顧問弁護士を依頼しているのであれば、セクハラ防止についても常日頃から指導を仰ぎ、予防に努めることで、セクハラの発生を根本から絶つことが原則です。

万が一セクハラ問題が生じた場合にも、迅速に法律相談を行い、スピーディな対応を心がけましょう。

労働問題・企業法務のお悩みは、弁護士へご相談下さい!

労働審判、団体交渉、就業規則、問題社員への対応など、使用者側の労働問題は、経験とノウハウが重要な、非常に難しい法律分野です。

会社を経営していくにあたり、労働者との交渉は避けられませんが、一度トラブルとなれば、致命的ダメージとなるケースもあります。弁護士に頼らずに社長自身で解決するとなると、莫大な時間とエネルギーが必要です。

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