平成28年度4月入社社員の健康保険・社会保険・労働保険料率【人事労務・総務担当者様必見!)

平成28年度も始まり、今年度も4月より新入社員を入社させる会社様も多いのではないでしょうか。

入社の際、雇用契約書、誓約書、身元保証書等を初め、入社する労働者との間で会社が締結しておいた方がよい書面が多く存在し、また、オリエンテーションを行う等、行うべきことも多くあります。年度初めの多忙から、保険の手続きについて、雑になりがちなのではないでしょうか。再確認をしてみてください。

新入社員を入社させるとき必要な保険の手続き

新入社員を入社させるときは、新たに保険加入の手続きをしなければなりません。また、社員を始めて雇用する場合には、社員を一人でも雇用している会社が加入する必要のある労災保険の手続きを進めなければなりません。

会社が手続きすべき保険の種類

会社が手続きすべき保険の種類には、次のものがあります。なお、加入の必要性は、社員の雇用形態や家族形態によって異なります。

  1. 社会保険
  2.  ・ 健康保険
     ・ 厚生年金保険

  3. 労働保険
  4.  ・ 労災保険
     ・ 雇用保険

各保険の手続き方法

労災保険については、社員を一人でも雇用していた場合には既に加入しているかと思います。

健康保険、厚生年金保険については、入社から5日以内に、管轄の年金事務所へ「健康保険・厚生年金保険資格取得届 」(当該労働者に扶養家族がいる場合には「健康保険・厚生年金保険被扶養者(異動)届 」も必要となります)を提出することによって加入の手続きを行います。

雇用保険については、入社から10日以内に、ハローワークへ「雇用保険被保険者資格取得届」を提出することによって加入の手続きを行います。

社会保険・労働保険の新加入手続で注意すべきポイント【平成28年度】

平成28年度の各保険の料率は次の通りです。保険料率は、年度によって変更のあるものもあるため、注意が必要となります。

労災険料率は現状維持

平成28年度の労災保険料率は、平成27年度の労災保険料率から変更ありません。

労災保険は、労働者を一人でも雇用している会社に加入義務があり、保険料は全額会社負担です。

社員を雇用しているにもかかわらず労災保険に加入していない会社は、万が一労働者が業務上の傷病にり患したり、業務上の災害に被災した場合に、思わぬ損害賠償義務を負うことにもなりかねませんので、早急に手続きを進めましょう。

最近では、長時間労働によるメンタルヘルス、過労死、過労自殺等が社会問題化おり、「ケガ」「事故」といったケースだけでなくこういった精神的疾患に対しても労災との認定が下るおそれがあります。

雇用保険料率は引き下げ

平成28年度の雇用保険料率は、次の通り、平成27年度の雇用保険料率から引き下げられます。

  • 一般の事業
  •   保険料率 1000分の11
      (事業主負担率1000分の7、被保険者負担率1000分の4)

  • 農林水産・清酒製造の事業
  •   保険料率1000分の13
      (事業主負担率1000分の8、被保険者負担率1000分の5)

  • 建設の事業
  •   保険料率1000分の14
      (事業主負担率1000分の9、被保険者負担率1000分の5)

平成28年度雇用保険料率(厚生労働省)

また、雇用保険については、保険料率の変更以外に、雇用保険適用対象の拡大に関する変更があります。これは、少子高齢化による労働力人口の減少を補うべく、高齢者の労働力を活用するという施策の中で実行される変更です。

  • 65歳以降に新たに雇用される者へ、雇用保険の適用対象を拡大(平成29年1月1日~)
  • 雇用保険の徴収免除の廃止(平成32年4月1日~)

健康保険料率の変更

協会けんぽの健康保険料率が、平成28年3月分(平成28年4月納付分)から変更されます。なお、健保組合に加入している場合には、各組合ごとに事情が異なることから、御社の加入されている健保組合の変更の有無をご確認ください。

関東地方の健康保険料率の主な変更は、次の通りです。

  • 東京都  99.6 /1000 (前年比減)
  • 神奈川県 99.7 /1000 (前年比減)
  • 千葉県  99.3 /1000 (前年比減)
  • 埼玉県  99.1 /1000 (前年比減)

なお、平成28年度から、保険料の算出の基礎となる標準報酬月額の上限額、等級が一部変更となります。これに伴い、傷病手当金、出産手当金等の給付額も、平成28年4月より、標準報酬月額の変更にともなって変更があります。

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