介護事業助成金おすすめ

介護事業者向けの助成金、介護事業者に活用をお勧めする助成金を解説します。

介護・福祉の現場では、過酷な肉体労働を行わなければならない割に、賃金が低額に留まる事業所が多いという点で、社会的にも問題視され、労働者側から弁護士に相談するケースも非常に多い業種です。

労働者の職場環境を改善し、少しでも、労働基準法を遵守することを経済面で支援するために、介護事業で活用することのできる助成金をまとめました。御社の人事労務管理への資金面の手当てとして、参考にしてください。

介護事業者の人事労務管理

介護事業の経営者、人事労務・総務担当者の方から、次の相談を聞くことがよくあります。

  • 「労働法をきちんと守っていたら経営できない。」
  • 「介護・福祉は特殊な業界だから。」
  • 「他の会社もやっているから。」

しかし、いざ労働者から労働審判・訴訟等を起こされた場合には、労働基準法を遵守していないことで多額の金銭を支払わなければならなくなったケースも多くあります。

労働基準法を適切に遵守すれば、残業代を適切に支払わなければならないことから、現在よりも人件費が余計にかかる可能性が高いでしょう。ただ、後に労働審判、裁判となってからまとめて支払わねければならないとなると、それこそ会社存亡の危機に立たされます。

介護事業の人事労務管理を適切に行うために追加で必要となる資金について、ここで紹介する助成金で補完することを検討してください。

「助成金」とは??
一定の条件を満たしている会社であれば必ずもらえる金員であり、返済の必要はありません。
助成金の種類は非常に多く、支給要件も複雑であるため、助成金申請の実績ある専門家に依頼するとよいでしょう。

介護事業者向けの助成金

数多くある助成金の中で、介護事業者に特有の助成金を紹介します。

介護基盤人材確保助成金

新たに介護事業に算入したり、現在行っている介護事業を拡大するために従業員の雇用をした場合に受給することができる助成金です。

「介護は低賃金」と言われることが多いですが、介護基盤人材確保助成金を活用して労働条件の向上を図り、良質な人材を確保しましょう。

ただし、要件とされる従業員の雇用は、「特定労働者」でなければならないとされます。次の通り「特定労働者」とは、介護に携わる一定の専門職種をいいます。

特定労働者 : 介護福祉士、訪問介護員1級、医師、看護師及び准看護師で、1年以上の実務経験を有する者

介護雇用管理助成金

就業規則、賃金規程を作成したり、人材募集に関する一定の行為をすること(パンフレット作成、求人情報誌への掲載)を要件として受給することができる助成金です。

介護事業を経営する会社は、事業所に就業規則が備え置かれていないなど、労働条件、職場環境の整備が進んでいないことが多いといえますが、介護雇用管理助成金を利用して、これら労基法に定められた諸手続について、専門家に依頼しながら効率的に準備しましょう。

【平成28年度発表】賃金整備へ新助成金

平成28年度より、介護事業者が賃金制度を整備した場合に支給する助成金が創設されることが、厚生労働省により発表されました。

これは、既に存在する「職場定着支援助成金」に、介護事業者特有の制度を追加する形で定められます。

介護事業を経営している会社の場合、賃金制度の定め方が等閑になっていることから介護業務に携わる労働者が、「このまま賃金が上がらないのではないか。」「劣悪な職場環境が耐えられない。」と思い至り、離職、紛争に発展するケースをよく見ますので、こちらの新助成金活用によって、専門家に依頼しながら効率的に賃金制度を整備することを検討しましょう。

介護事業者が検討すべきその他の助成金

以上で紹介した介護事業者に特有の助成金以外にも、介護事業者が活用することを検討すべき助成金は多くあります。

  • 従業員を採用する際に活用できる補助金
  •   (試行雇用奨励金・特定就職困難者雇用開発助成金など)

  • 高齢者を活用する際に利用できる補助金
  •   (中小企業定年引上げ等奨励金・高年齢者雇用開発特別奨励金など)

  • 女性従業員を活用する際に利用できる補助金
  •   (子育て期短時間勤務支援助成金・中小企業両立支援助成金など)

  • 従業員の能力開発を進める際に利用できる補助金
  •   (成長分野等人材育成支援奨励金・キャリア形成促進助成金など)

こちらは、介護事業者以外でも申請できる一般的な助成金制度であるため、紹介のみに留めます。助成金は、まず目的を定めその目的を実行するために用いるものですから、御社の状況に合わせて適切にご活用ください。

助成金に関する一般的注意事項

介護事業者向けの助成金をもらう場合であっても、助成金に関する一般的注意事項があてはまりますので、ご注意ください。

助成金に関する一般的注意事項

  • 助成金は、後払いが原則です。
  •  助成金は、その支給要件となる行為を行ってから、初めて振り込まれるものです。したがって、その目的となる行為を行う資金は、第一次的には事業者が準備しなければなりません。

  • 従業員を解雇した場合、助成金がもらえません。
  •  助成金の主要な目的は労働者の保護・能力開発にありますので、従業員を解雇している場合には助成金を受給できません。

  • 助成金を第一目的にしないようにしてください。
  •  助成金をもらうことが自己目的化してしまうと、御社にとって不要な制度、行為を助成金のためにあえて行うということになりかねません。

まとめ

助成金の種類は非常に多く、支給要件も複雑であることが多いため、申請を検討していても結局諦めてしまう会社も多いです。

介護事業者特有の助成金もありますので、人事労務管理の向上の資金的な手当てのため、受給を検討されてはいかがでしょうか。

当事務所では、介護事業を専門的に取扱う行政書士事務所と提携し、介護事業者の助成金・補助金申請業務も取り扱っています。

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